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民泊問題に取り組む、”誇り高き町会長”と会ってきた!


 昨今マスコミやネット上において、民泊問題がよく取り上げられる。

それは多くの場合、民泊=悪、地域住民=被害者というわかりやすい構図で、急増する外国人観光客の問題と絡めてセンセーショナルに語られることが多い。

 

確かに問題のある事業者は存在する。 制度の整備運用もまだまだ完全ではない。


困ってらっしゃる住民がおられることも事実だ。

だから民泊を悪役に仕立てるかのような報道が熱を帯びるのも仕方ない部分もある。

しかし、殆どの事業者は誇りを持ってこの仕事をしており、かかる問題についても誠実に対応している。

私たちの事業は本来、地域と共に成り立つものだから、住民の方々への配慮と目配りは絶対に欠かせない。


飲食店の人たちが常に食材の鮮度と安全性に細心の注意を払わなければいけないように、私たちにとってのこの作業に終わりはないのだろう。


それは決して楽なことではないが、結果として地域との共存共栄が実現する事を目指している。私たちはパブリックエナミーではない。

 

そんな中、去る3月23日に生野区役所が地域住民の方々を集めて

「特区民泊を考える勉強会」を開催した。


登壇者は当該問題を担当する市職員の方と 一市民として長年民泊問題と取り組み実績を上げてきた安藤公一さん。

安藤さんは民泊がひしめく地域の町会長というお立場で、


多数の事業者と渡り合ったご自身の経験から


”民泊事業者との戦い方”


を住民や関係者に説明すべく登壇された。

私はこの勉強会を住民のみなさんの生の声を聞くよい機会と捉えクラブメンバー2名と共に参加した。

 

この会への参加者は約40名程で殆どが近隣の民泊に不安を抱える住民の方々だった模様。

何やら鼻息の荒そうな人も多くいらっしゃった。

会場に物々しい空気が漂う中、市職員の概要説明のあと、安藤さんがご登場。

 

私は安藤さんも民泊を”やっつけるべき敵”と認識していると思い、壇上から怪気炎を上げられるのではと緊張していたのだが、話を聞いてみるとそうではなかった。

 

氏の考えを大まかにまとめると

時折厳しい言葉を交えながらも、

”正当な手順を踏んで開業した民泊の営業を止めることはできない、

ならば地域とどうやって良い関係を築いていくのかが大切になる”


といったものだった。

 

うん!?

この人の視点は、ネットやマスコミで喧伝される民泊反対の論調とは少し違う。

問題点を認識しつつ、その解決策と将来像をもしっかり考えてらっしゃる。

私はこの人ともっと話がしたいと思った。

 

 そして5月6日、私は一緒に事業をしている妻とこの方のご自宅を訪問し、ニ時間余りお話をしてきた。

安藤さんのお住まいは昭和の佇まいが色濃く残る旧い下町の一角にあり、

通されたお部屋は、小さなテーブルセットとたくさんの蔵書が鎮座する、

無駄なものが一切ない、質素だが豊かな空間だった。

私は実家の亡父の書斎を思い出した。

 

席に着き、先ずはご挨拶と、先日の勉強会で多くを学ぶことが出来たことについてのお礼を述べたあと、私はあまりメディアで語られることのない民泊の社会的な価値を説明した。

 

民泊ホストは、 地域と外国人ゲストを取り結ぶ存在として異文化交流の担い手になりうること

地元の店舗や他の事業者と協力することにより、小さいながらも地域に経済圏を創り出すことが出来ること、

災害時には二次避難所として機能すること、

帰省や一時帰国者の拠点になること、

等々。

ハード面ではなく、ソフト面に比重をおいて説明したのだが、少し喋りすぎたかもしれない。


しかし安藤さんは私たちの話に、静かに、でも恐縮するほど熱心に耳を傾けてくれた。

 

そして、地元の地図を広げて、これまでの経験談を具体的にご説明いただいた。

このまちで生まれ育った町会長として、そのお話は示唆に富んでいた。

思ったとおり、氏は民泊を敵視している訳ではなく、事業者を、この先も長く付き合うことになる隣人と捉え、その為にもしっかりと意思疎通のチャンネルを開き、成熟した大人の関係を築くべきとのお考えだった。

一度だけ事業者を叱りつけたこともある、とおっしゃられたが、そこには町会長としての誇りと責任感が滲んでいた。私はシビックプライドという言葉を思い出した。

 

時々、道に迷った外国人を、投宿先まで送ることがあるという。

外国人と、道中色んな話をしながら一緒にまちを歩く体験はなかなか楽しいものだったともおっしゃられた。

”それこそが異文化交流の入り口で、地域の人々に感じてほしいことなんです”と私が伝えると

一気に愛好を崩されたように見えた。

そのあと、一緒に外に出て周辺の民泊の場所と、まちの案内をしていただくと何人もの地元の方々が、安藤さんを見つけて挨拶される。

それを見て、この人がいかに地域住民から信頼されているかが良くわかった。

 

安藤さんとは今後ともよい関係を続けたいと思った私は、

また先日の勉強会のような機会があればいつでも呼んでくださいと伝えた。 そして私たちがいま大阪市の別の窓口と進めているある案件についても説明し、生野区でも実施できるよう協力を要請すると、賛同いただけたようだったので、また次の動きにつながるかもしれない。

 

私たち民泊事業者は、色々と誤解や偏見に晒されているけど、そこから一歩踏み込んで膝を突き合わせて話をすることで、民泊の良い部分にも目を向けてくれるかもしれない。

そんな当たり前のことの重要性を改めて感じた日だった。

私は民泊事業者として、地域にとっての、あるいは海外からやってくるゲストにとっての、

”善き隣人”でありたいと思っている。

(文責) Yasuoさん


前代表のYasuoです。


民泊問題に取り組む町会長と会ってお話しさせていただきました。長年間、まちに暮らしまちを見守り続け、今では町会長というお立場で暮らしやすい地域を日々考えられています。また是非意見を交換させていただければ幸いです。


民泊と地域の共生、一緒に考えましょう!

私たち大阪ホームシェアリングクラブでは、民泊の問題や民泊と地域の共生についてもクラブ内で意見交換を行っています。これを読んでくださった方の中に“民泊問題に取り組んでいる住民の方”あるいは“住民の方々との関係に悩んでいる民泊事業者”がいらっしゃれば是非ご連絡をください。 お問い合わせからメッセージいただけると返信をさせていただきます。 (上記リンク先ページの下の方にスクロールしていただくとお問い合わせがあります。)


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